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米国の大豆生産への気候温暖化の影響_01
 ー対話型AIでの予備調査ー

カテゴリー: 気候変動の影響

作成日: 2023-06-26

 気候変動が私たちの身近な生活や農作物生産に与える影響について調査しています。米国における大豆生産量への気候温暖化の影響について調べています。米国産の大豆は日本の食用油の原料や絞り粕は飼料用として畜産に使われています。米国産大豆は、日本にとって重要な食料輸入品です。日本は、世界7位の大豆輸入国であり、その輸入量の7割以上を米国から輸入しています(アメリカ大豆輸出協会 (USSEC)ホームページより)。米国産大豆は、日本の食料安全保障に重要な役割を果たしています。

 今回は初期の予備調査として、気候温暖化による米国の大豆生産量への影響についてGoogleの対話型AIのBardと検索型AIのPerplexity AIによる回答を紹介し、Perplexity AIの出典サイトのリストを記載しました。入力には英語を用いました。
・Bard、Perplexity AIへの入力: "Impact of climate warming on US soybean production."

Bardの回答(英語での回答をdeepl翻訳で和訳し、できる範囲で誤った記述は修正・削除しました。)

「気候の温暖化は、米国の大豆生産に悪影響を及ぼすと予想されています。気候変動により、熱波、干ばつ、洪水などの極端な気象現象が増えると予想されます。これらの異常気象は、大豆作物にダメージを与え、収量の減少につながる可能性があります。これは、米国の食料安全保障と経済に大きな影響を与える可能性があります。
 米国は世界2位の大豆生産国で、世界の大豆生産量の約31%を占めています(21-22 UADA)。米国の大豆は、飼料、食品加工、バイオ燃料の生産に使用されています。気候変動により米国産大豆の生産量が減少した場合、これらの産業に大きな影響を与える可能性があります。
 気候温暖化が米国産大豆の生産に与える影響に対処するために、いくつかの戦略があります。ひとつは、気候変動に適応した大豆の品種を開発することです。また、水管理や灌漑などの技術を向上させることも重要です。さらに、気候変動に適応する農家を支援するために、農業政策を変更する必要があります。
 気候温暖化は、米国の大豆生産にとって深刻な脅威です。気候変動の影響を緩和し、すでに起こっている変化に適応するための対策を講じることが重要です。
 気候温暖化が米国産大豆の生産に影響を与える可能性のある具体的な原因を以下に示します:
ー気温の上昇: 大豆は暖地型作物ですが、熱ストレスによってダメージを受けることがあります。気温の上昇に伴い、大豆の収量は減少する可能性があります。
ー降水パターンの変化: 大豆の生育には十分な降雨が必要です。しかし、気候変動により、干ばつや洪水などの異常気象が増えることが予想されます。これらの事象は、大豆の生産に支障をきたす可能性があります。
ー害虫や病気の侵入: 気候変動は、害虫や病気が大豆作物を攻撃する新たな機会を生み出す可能性があります。これは、農家にとって収量の減少やコスト増につながる可能性があります。
気候温暖化が米国の大豆生産に与える影響は、複雑な問題です。しかし、気候変動がこの重要な作物にとって脅威であることは明らかです。気候変動の影響を緩和し、すでに起きている変化に適応するための対策を講じることが重要です。」

Perplexity AIの回答(英語の回答のdeeple翻訳による和訳です)

 Perplexity AIは検索型のAIです。検索エンジンはGoogle検索を用いているかもしれません。検索された3から5つ程度のサイトページの要約を表示します。ページの要約にのみ自然言語学習モデルを使用しているので、ChatGPTやBardのような知識の誤りはかなり少ないです。

「気候温暖化は、米国における大豆生産に大きな影響を与える。検索結果の中から主なものを紹介します:
- 気候の変化により、2013~2017年と比較して、2050年までにトウモロコシと大豆の平均収量が各39~68%、86~92%減少すると予測されています[1]。
- 気温の上昇を主とする気候変動により、大豆の植え付け進捗が早まり、大豆の平均収量が減少した[2]。
- 農業の回復力を高めるための緊急の対策がなければ、気温の上昇や降雨量の変化といった気候の影響により、早ければ2030年に生産性の向上が抑制され、2050年にはさらに大きな影響を受ける可能性があります[3]。
- 農業生産システムシミュレーター(APSIM)モデルと5つの地球循環モデルによる将来の気候予測を用いて、米国の10のダイズ生産環境にわたるシミュレーション実験では、気候変動(2020~2080年)によって、Nミネラル化(24%)とN2O排出(19%)は増加するが、N固定(32%)、種子N(20%)、収量(19%)は減少することが示されました[4]。
- 気候変動に対する大豆の収量反応の予測は、モデルの仮定やベースラインの気候によって大きく変化する。モデルベースの気候変動研究の中には、2050 年までに 1.5℃の気温上昇と降水パターンの変化により、将来の気候シナリオで大豆の種子収量が減少することを示すものもある[4]。
- 予測では、大気温度が上昇し、降水量が著しく変化すると、結果として大豆の収量が大幅に減少することが示されている[5]。
まとめると、気候温暖化は米国における大豆生産に悪影響を及ぼし、収量を減少させ、作物の品質に影響を与える。気候変動に強い農業を実現するために、早急な対策が必要である。 」

Perplexity AI回答の出典サイト

  1. Maladaptation of U.S. corn and soybeans to a changing climate
  2. Weather Extremes, Infrastructure, and Its Impacts on U.S. Corn and Soybean Basis Levels (Summary)
  3. Climate Change Will Put a Drag on U.S. Corn, Soy and Wheat Harvests by 2030
  4. Climate Change and Management Impacts on Soybean N Fixation, Soil N Mineralization, N2O Emissions, and Seed Yield
  5. Simulated Climate Change Impacts on Corn and Soybean Yields in Buchanan County, Iowa

まとめと今後の調査について

 Bardは、文章としては要点を良くまとめて整理された回答を生成しました。回答に含まれる数値などにはしばしば誤りや出典が確認できない記述が含まれているので注意が必要です。英語で入力すると回答の下に、Google検索の入力候補を表示しますので、それらからの検索で関係サイトを確認することができます。
 Perplexity AIは検索されたいくつかのサイトの要約を表示します。出典のサイトも示されていますので、Bardの回答からのGoogle検索の結果と合わせて、より詳細に各サイトの内容を確認することができます。
 次回より、ピックアップしたサイトの情報を報告します。

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